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子どもと共につくる学校 アメージングカレッジ / 埼玉県東松山市

「食」で地球を捉える フードプロデューサー

更新日:2023年12月30日

アースフードプロデューサー 新納平太

Q1. あなたの経歴は?

2000年頃から、NPO法人・BeGood Cafeカフェのフードチームリーダーとして、愛知万博や環境型イベントでキッチン運営を行ってきました。現在は主にケータリング業や企業のメニュー開発等を行っていて、フジロックフェスティバルNGOビレッジでのThe ATOMIC CAFÉ 等でフードディレクションを手がけています。また、フォレストキッチンというプロジェクトを主宰していて、全国で問題となっている害獣を食として有効活用する提案・発信を行っています。

Q2. アースフードプロデューサーってどんなことをするの?

給食のメニューの考案や、ワークショップでのアクティビティの提案などをしていく予定です。アクティビティの内容は、例えば味噌を仕込むとか、自分たちで育てた野菜を使って料理を作るとか。ゆくゆくはアメージングカレッジ内でも畑を耕し、古来種野菜を育てる計画があります。あとは、知り合いに素晴らしい生産者の方々がいらっしゃるので、社外学習として彼らの元を訪れるというのもいいですよね。子どものうちから「野菜ってこんな味がするんだ」と体感的に知ったり、自分で食べ物を作ったりすることには大きな意味があると思います。ただ、具体的に「こういうことをやります」と提示するよりも、子どもたちのやりたいことをまずは聞きたいですね。そして、一から十まで私たちが用意するのではなく、一緒に考えて具体化していきたいです。

フードプロデューサー

11/1の懇親パーティーでは、体にも地球にも優しい食材で作った平太さんのスペシャルディナーは見た目も美しくどれも大好評!

Q3. 食を通して子どもたちに伝えたいことは?

今、未来を絶望視している若者が多いと感じるんですが、それって選択肢を知らないだけだと思うんですね。例えば、Z世代には地球温暖化など異常気象の原因を肉食だと考える人が多く、彼らはヴィーガンが一番環境に優しいと言います。でもそれって一方的な考え方で、環境再生型農業と呼ばれるリジェネラティブ農業(※)や、その他さまざまなやり方があるんです。

「食」ってコミュニケーションであり、この大きな地球をどう捉えていくか知る入り口だと思うんですよ。子どもたちにはロジックを難しく伝えるよりも、観て感じられる映画やメディアなどを紹介して、「どんな選択肢があるか」を一緒に考えていきたいです。ただ単にレシピを教えるのではなく、二次元、三次元的に食を知って、「こんなに選択肢があるんだ」「可能性がいっぱいあるんだ」ということを伝えていきたいですね。

※)リジェネラティブ農業…土壌の有機物を増やすことでCO2を貯留し、気候変動を抑制する効果があると考えられている農法。不耕起栽培をはじめ、有機肥料や堆肥の活用など古くからある農業技術がベースとなっている。

Q4. 子どもたちへ一言

目の前に大きく広がっている、社会や世界に対して、楽しく、強く、優しく、元気よく、問題や課題に向かい合っていってください。となりにいる友達や家族、先生や周りにいるステキな存在に、いつも感謝を忘れずに。あなた達がこれから得る、喜びや、驚きや学び。あなた自身が考えて出した答えを信じて毎日を過ごすことで、きっと地球や、社会、友達、家族、先生たちとあなた自身の存在が大きな光を伴って、これからの時代を創り上げていくと信じています。思い切り学んで、遊んで、泣いて、笑って、怒って、許して、色んなことを経験したら、お腹いっぱいご飯を食べてくださいね。

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